2020.05.05脱 鼻ぺちゃ┐('~`;)┌
遺伝がある場合、3、4歳~矯正治療を始めるのが望ましいとされてきました。ただ最近では様々な装置、手法が出てきていますので、開始年齢も遅めでも大丈夫になってきてはいます。
娘も乳歯の生え始めに思いっきり反対で笑っており、内心、ひやひやもので、2歳半頃でしょうか、下顎を前に出さない咬み方を説得し、何とか正常になりました。
ただ、やっぱりギリギリ感が否めず、5歳くらいからムーシールドという、矯正装置を使い始めました。この装置、入れてるだけで周りの筋肉やら舌やらをうまく配置して、反対咬合を治すという、優れもの。とはいえ、入れてなくては治りません。5歳の娘にはなかなか難しいようでした。(入れ方が難しいとかではなくしゃべりたくてしょうがないもので)4歳くらいで使うには親御さんの並々ならぬ努力が必要だなあ、と感じた出来事でした。
ところが、6歳の声を聞いたとたん、入れていられるようになったんです。いつも思いますが、できないできないと思っていたことがある日突然できるようになる日があります。`この子には無理なんだ’とあきらめるのではなく、まだ早いからもうすこししたらまた頑張ろう、とあきらめないことが大事な気がします。そして使い続けること1年弱、7歳の頃にマイオブレースという装置に出会いました。
これはムーシールドの進化版のようなものだ、と思い導入。しかも、反対の子だけでなく、咬みあわせが深い子にも使えるようで、これで治ったらスゴいなあ、と。しかも、上あごが広がり鼻呼吸を癖づけることで鼻疾患の改善や気道が広くなって呼吸が楽になったり、姿勢もよくなるという良いこと尽くしとのこと。ただ欠点があるとしたら自分でつけないと効果がないこと、遺伝的要因への影響力が低いことが感じられました。そして娘。確かに、咬みあわせは良くなったのですが、いまいち歯列が広がっている感じがしないで1年弱。
もうすぐ8歳になることもあり、強制的拡大装置へと切り替えることにしました。ねじで無理やり顎の骨を広げます。初日は痛くなかったようですが、とにかく装置が邪魔だとぶつぶつ言われ、食べ物が挟まるとぶつぶつ言われ、いつまでつけるの?とエンドレスの質問。3日目くらいに咬むと痛いと言い出して、4日目にはやわらぎ、言わなくなりました。食べた後に毎回仕上げ磨きの大変なこと。今まで、1週間くらいで慣れるからと説明してきましたが、初めの3日の長いこと長いこと。簡単に1週間って言ってすみませんでした、と今までの患者さんに言いたくなりました。
それに付属して上あごを引っ張って出す装置もやることにしました。かみ合わせ的には反対ではないのですが、上あごの成長は10歳前にほぼ止まってしまうのに対して下あごは身長が伸びている間出てしまう可能性があるのでもうちょっと上あごを出しておこうかということで。。そこには私の長年のコンプレックスもあり、(鼻の辺りが陥没している感じの横顔で、鼻が低いんです。決して頬肉が高いわけではないと思います)鼻高お姉さんにしたいという思惑も絡んでいますけど。
その装置は家にいるときに、お面のようなものをつけてゴムで引っ張ります。さぞかしめんどくさいだろうと思って始めたのですが、つけていても話はできるし、間食できないし意外とらくちんです。初めてつけて寝た夜はちょっと怖かったですが、寝相が悪い娘にちゃんと付いていってくれてました。私的には夜のお菓子が減ってほっとしていることと、いままでおざなりだった仕上げ磨きが実は今が一番熱心なことに自己満足です。
ちょっとずつ前歯の隙間があいてきて確実な効果が感じられます。矯正の報告としては、マウスピースで筋トレしなくてもこの、拡大装置で姿勢とかもよくなるという報告もありますがその子にあった矯正をアドバイスできるようにしていきたいと思います。そして、たびたび思うのですが、こんな経験をさせてくれる娘に感謝だなあと改めて感じる1週間でした。