2025.09.24フッ素は塗りますか?
県歯科医師会のフッ化物洗口研修会に出席しました。
今までフッ素は歯面をきれいにしてから(プラークを取り除いた歯面に)塗布しないと効果がないと思っていました。
ところが 講演してくださった 東京科学大学大学院医歯学総合研究所歯科公衆衛生学分野 教授 相田潤先生がおっしゃるには
フッ化物は歯垢(プラーク)に取り込まれ、甘いものを食べた際に細菌が酸を産生し脱灰が起こっても、プラーク中のフッ化物が取り込まれてフッ化カルシウムやフルオロアパタイトを形成し、歯を保護する。これにより、磨き残した部分でも酸による脱灰を防ぎ、再石灰化を促進するため、高い虫歯予防効果を発揮する。歯垢の内部がフッ化物で過飽和状態になることが、磨けないところでも効果がある理由である。
とのことでした。
つまり、歯磨きでは取り切れないプラークに フッ素は入ることができる。
そして、プラークの中に多くのフッ素を取り込むことで、歯が虫歯になることを防ぐことができる。
とおっしゃってます。
聞いて 目から鱗 でした 今まで、きれいな歯面を出さないとフッ素は効果がないと思っていたんです。 雪のように積もっているプラークがあっても、効果があるなんて。
また、フッ素は毒であるというおっしゃる方がいますが、
F(フッ素)に何が結合するかで毒かどうかは違う、
フッ素塗布のフッ素=フッ化ナトリウム(NaF)は毒性のあるフッ化水素(FH)とは違う、とはおっしゃっていました。
でも
NaF自体も薬なので、毒性がゼロとは言えないと思います。
薬に安全と言い切れるものはないのと同じように。
本医院でもフッ素塗布後に吐き気を訴えた患者様も数名過去にいらっしゃいました。
食物アレルギーだって同じです。
なんでも完全に安全というものはないと思います。
その中で、自分の口腔内の状況から何を選択するか、ということになると思います。
さて、あなたはフッ素を塗りますか?