くりの木デンタルクリニック

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カテゴリー:院長ブログ

2023.08.26良い歯並び = 良い咬み合わせ ?

先日、睡眠歯科学会の講演で反対咬合を手術で治療する場合について、聞きました。
反対咬合を手術で治す場合、下顎を切って後ろに下げます。そうすると口の中が狭くなり睡眠時無呼吸のリスクが高くなります。
ということで、今は上顎を切って出す治療、というものがあるそうで、そうすると、口の中が狭くならない、むしろ広くなるので、睡眠時無呼吸のリスクがさらになくなるというお話でした。
歯並びが良くなるとよく噛めるか、というとそうとも言えないません。食事は『歯』だけでするものではないからです。舌もほっぺもいろんな筋肉が動いています。飲み込むのも筋肉の働きです。
入れ歯もそうです。きれいな入れ歯で、いい感じにお口に入るととっても若返ります。でも、筋肉が衰えていると、その入れ歯では食事できないことがあります。
舌の筋肉が落ちていると、うまく喉の奥に食べ物を運べなくなるので、噛み切ることはできても飲み込めない状態になってしまいます。その時には咬み合わせを低くします。口の中は当然狭くなります。
飲み込む時にはのどの筋肉が働きます。うまく働かないと気管に食べ物が入ってしまう、『むせ』を起こしてしまいます。ゴホゴホと誤えんした食べ物を出せるならまだ元気。筋肉が衰えたら、出すこともできなくなってしまいます。良い睡眠にも良い筋肉が必要で、装置の治療もありますが、やっぱり筋トレの併用が勧められています。
でこぼこの歯並びがよく噛めるというわけではないのですが、きれいな歯並びがよく嚙めるということでもないと思います。でも、見た目きれいな方がいいにこしたことはないのでしょう。でも本当はよく噛める=きれいな歯並びなはずなんです。でも、きれいな歯並び≠よく嚙める はあるんです。よく噛めるきれいな歯並びは子供のころからの、筋トレが大事になります。バランスの良い口腔周囲筋が歯並びを作る。最終的には歯並びにすら筋肉が大事ということになります。
さらに良く眠るためには有酸素運動。やっぱり筋肉が大事のようです。

2023.07.22骨粗鬆症と口の中

先日、顎骨壊死に関してのポジションペーパーが発表されました。
骨粗鬆症は健康に年を重ねるにあたって予防したほうがいい病気です。骨粗鬆症を予防することで健康に長生きが出来ます(寿命も延びるらしいです)。そのために骨粗鬆症治療薬というものが開発されました。簡単に言うと骨が溶けない・減らないようにする薬です。
体の骨は筋肉や脂肪、皮膚に囲まれている、いわゆる無菌状態ですが、お口の中の骨だけは簡単に菌にさらされる状態です。歯槽膿漏とは、歯周病菌が骨に到達して毒素を出すことによってさまざまな戦いの末、骨が溶けていく歯周病の症状の一つで歯ぐきが膿むことを言います。感染した骨はその戦いで排泄されますが、骨粗鬆症の薬を飲んでいると感染した骨もそのまま溶けないで残ってしまい、その結果、骨が腐ってしまいます
以前からその薬を飲んで歯を抜くと骨が腐るから抜くときは服薬をお休みしてから抜くという流れがあり、骨粗鬆症の薬を出している主治医に歯医者の方でお伺いを立ててきました。しかし様々な情報から、休薬したりしなかったり、休んだらすぐ抜くように言われたり、休薬期間が2か月だったり3か月だったり半年だったり...指示も様々でした。場合によっては歯科の方がよくわかってるでしょ?みたいなお手紙を頂くこともありました。
ですが、たくさんの症例が集まってきて、歯を抜いても骨が腐るわけではないということがわかってきました。
歯を抜いたから骨が腐るのではなく、抜いた歯の周囲の骨がすでに感染していると腐るのだということがわかり、だらだらと休薬して骨の感染を進行させるリスクよりさっさと抜いてその時に悪い骨も一緒に取ってしまいましょうという流れになってきています。
ただ、いまだに様々な意見がまだ飛び交っている状態で、かなり右往左往する感じですがそれをある一定の方向にまとめたのが今回のポジションペーパーです。そしてこの答えもこれからどんどん症例が出てきて変わっていくかもしれないことも示唆していました。
とにかく、骨に感染を起こさせないようにすることが一番重要ということです。
ちなみに、骨に感染するものは歯周病だけではありません。虫歯もですし、合わない入れ歯で歯ぐきが傷ついても感染を起こすことがあります。
結局は骨に感染を起こさないためにはお口の中をきれいにしましょう、ということでした。

2023.07.06有酸素運動で認知症予防

6月号 『さかえ』の記事で運動をすると認知機能が向上するという記事がありました。
有酸素運動が良いそうです。
有酸素運動、この記事ではヨガやインターバル速歩などらしいです。ヨガは有酸素運動なんですね。
インターバル速歩とはただ歩くのではなく、最大酸素摂取量が70%の歩行と40%の歩行を3分ずつ交互に行う方法みたいです。この研究では1日5セットを週4日以上行っての効果が記載されていました。
負荷をかけることが大事ですが、じゃぁ、どのくらい負荷をかけたらよいのか。考えるとめんどくさくなりますよね。運動をしないよりはしたほうが良いのでしょうが、効果が出る運動をしようと思うと、億劫になります。リハビリ施設などであれば、その人に合ったプログラムを組んでいただけるのでしょうか?
健康な人にはリハビリ施設や病院で、とはいかないでしょうが、健康寿命を延ばし短命県返上をうたうのであれば、そんな健康な人が気軽に利用できる公共施設があるといいなぁ、と思います。もしかして私が知らないだけで、あるようなら誰かご一報ください。